「旧AO入試」と呼ばれる入試の、現在の正式名称は「総合型選抜」です。
大学入試の一種である「AO入試」は、2020年度入試から「総合型選抜」に名前を変えました。
しかし「総合型選抜」という語にまだ馴染みのない方も多いので、「旧AO入試」とも呼ばれています。
この記事では、今さら聞けない、大学入試（旧AO入試）の基礎知識をわかりやすく解説します！
大学入試の種類と名称をおさらい！
大学入試の種類は大きく分けると以下の３つです。
| 今までの名称 | 現在の名称 | 入試の概要 | 入試の時期 |
| 一般入試 | 一般選抜 | 学力検査、小論文、調査書の内容 などで判定する入試。募集人員の最も多い一般的な入試。 | 12月以降に出願。1月以降の試験で合否が決まる。 |
| AO入試 （アドミッションオフィス入試） | 総合型選抜 | 学力評価に加え、書類や面接など、 志願者の能力・適性・意欲などを 総合的に判定する入試。 | 9月以降に出願。11月以降に合否が決まる。 |
| 推薦入試 | 学校推薦型選抜 | 出身学校長の推薦に基づいて、 書類や面接・小論文等を活用して 判定する入試。 | 11月以降に出願。12月以降に合否が決まる。 |
総合型選抜（旧AO入試）とはどんな入試？
総合型選抜（旧AO入試）とは、以下のような入試です。
総合型選抜（旧AO入試）・・・詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって入学志願者の能力・適性や学修に対する意欲・目的意識等を総合的に判定する入試方法
簡単にまとめると、受験生の意欲や目的意識などを評価される入試です。
一般入試では、共通テストや大学個別の学力試験を受けて、その得点により合否が決まるのが一般的ですね。
その受験生が「なぜその大学に入りたいのか」といったことは直接合否には反映されません。
しかし総合型選抜（旧AO入試）の場合は、それが合否の大きな評価対象となるのです。
なぜ総合型選抜という名称に変わったのか？
そもそも大学入試の名称が変わったのはなぜでしょうか？
それは日本の「教育改革」により、大学入試の改革が行われているからです。
大学入試改革は、「学力の3要素」を多面的・総合的に評価するために、現在の大学入試を改善しようというものです。
入試の名称を変更したのもそれが狙いです。
学力の３要素＝予測のつかない時代の中で新たな価値を創造していく力を育てるため、高校・大学入試・大学で身につけるべき力のこと。文部科学省により平成26年に示されたもの。
- 学力の３要素
- 「知識・技能」
- 「思考力・判断力・表現力」
- 「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」
この学力の３要素をしっかりと総合的に評価しようということで、
「AO入試」は「総合型選抜」と変更されたと考えられます。
旧AO入試と何が違うのか？
以前のAO入試では、「意欲があれば学力がなくても合格できてしまう」という側面がありました。
そこで、何らかの「学力評価」を行うことが義務づけられるように変更されました。
「学力評価」・・・小論文、プレゼン、実技、テスト、資格の成績等
また、丁寧な選抜を行うため、実施時期が後ろ倒しになりました。
（以前）出願は8月以降 → （変更後）出願は9月以降
以上のように、旧AO入試とそこまで大きくは変わらない印象です。
旧AO入試の「AO（アドミッションオフィス）」とは？
AOとはAdmissions Office（アドミッションオフィス）「入学事務局」のことです。
アドミッション＝入学許可 オフィス＝事務局
訳してもよく分かりませんね。
それもそのはず、これはアメリカの入試制度から取ったことばです。
アメリカの入学事務局が行っているAO入試と、日本におけるAO入試とは異なります。
慶應義塾大学のSFCが、アメリカのAO入試をヒントに行ったのが、日本における初のAO入試です。
まとめると、「AO」という言葉はあまり気にしなくていい。ということです。
しかし、「AP」＝アドミッションポリシーということばは重要です。
まとめ：総合型選抜（旧AO入試）の準備をしよう
総合型選抜（旧AO入試）は、2020年度から、学力評価が義務づけられ、名称も変更されました。
しかし、それまでの旧AO入試とは大きく変わりません。
学力と意欲が両方見られると思って、総合型選抜の準備をしていきましょう。
学校の勉強や、小論文などの試験の勉強、それに志望理由作成や自己分析など、
準備すべきことは意外とたくさんあります。
一般選抜の勉強と両立できるかな？
どんな志望理由を書けば合格できるのかな？
自分は総合型選抜に向いているかな？
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