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総合型選抜の基本

Q1
そもそも総合型選抜とはどんな入試?
詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって入学志願者の能力・適性や学修に対する意欲・目的意識等を総合的に判定する入試方法」です(文部科学省HPより)。入試改革(高大接続改革)により、2020年度入試からは何らかの「学力評価」が義務づけられました。とはいえ、総合型選抜は志望理由や活動実績といった人物像が重視され、評定平均の重要度はあまり高くないのが特徴です。具体的な試験内容は大学や学部によって異なるので、必ず大学のHPや募集要項を見て確認しましょう。総合型入試の変更点の詳細は文部科学省HPにまとまっています。こちらからご覧いただけます。
Q2
指定校推薦・公募推薦・総合型選抜の違いは何ですか?
推薦入試やAO入試という言葉で覚えていた人も多いのではないでしょうか。
  まず、入試改革によって名称が以下のように変更されました。

・「一般入試」<変更前> → 「一般選抜」<変更後>
・「AO入試」<変更前>  → 「総合型選抜」<変更後>
・「推薦入試」<変更前> → 「学校推薦型選抜」<変更後>

「学校推薦型選抜」とは、出身高校の校長の推薦に基づいて、調査書を主な資料としつつ、学力の3要素等を鑑みて評価・判定する入試制度です。「指定校推薦」と「公募推薦」に分けられます。これに対し「総合型選抜」は自らの意志で出願できる入試で、学校長の推薦は不要です。(総合型選抜についてはQ1

総合型選抜と学校推薦型選抜は学科試験がほとんど実施されない点が共通していますが、出願の仕組み・合格しやすさなどに違いがあります。
指定校推薦
大学から各高校に推薦枠が与えられ、生徒が応募します。高校内での選考を通り、学校長の許可が下りると出願できます。また出願すれば合格できる可能性が極めて高いです。
公募推薦
大学が募集している枠に生徒が出願します。出願には学校長の推薦が必要で、評定平均の出願条件がある場合が多いです。
総合型選抜
大学が募集している枠に生徒が応募します。学校長の推薦は不要であり、自分の意志で出願できます。また評定平均は関係ない場合が多いです。
Q3
総合型選抜のメリットはなんですか?
メリットは主に3つあると思います。
1つめは志望校合格のチャンスが増えることです。
「絶対に行きたい大学がある」という人にとっては一般選抜の前にチャンスが増えるので大きなメリットとなります。また、ワンランク上の学校にチャレンジで受験することもできます。一般選抜を念頭に置きながらも、総合型選抜・学校推薦型選抜に臨むという受験生も増えています。

2つめは自分や社会への理解が深まることです。
総合型選抜・学校推薦型選抜の受験は、「自分が何に興味を持っているか」「将来社会にどう貢献したいか」「これまでどんな経験をしてきたか」などを深く考える機会になります。最初はぼんやりしている人でも、志望理由を考えるうちにやりたいことが明確になります。大学入学後も目標を持って学業に取り組みやすくなります。

3つめは、社会人基礎スキルを磨けることです。
総合型選抜の試験対策で、志望理由書や小論文の書き方を学んだり、面接練習をしたりすることで、表現力、思考力、コミュニケーション力などが向上し、大学や社会に出ても活用できます。
Q4
総合型選抜・学校推薦型選抜に受かりやすいのは
どんな人ですか?
まずは志望大学への入学の熱意が強い人です。これまでたくさんの高校生を指導してきましたが、最終的に合否を分けるのは「どれだけ本気でその大学に入学したいと思っているか」だと感じます。

次に将来の夢や目標が明確である人です。具体的にやりたいことが定まっていればいるほど、大学にとって入学してほしい人材である可能性が高いです。ただし、まだやりたいことが明確でないという人も大丈夫です。情報を集めたり行動したりして、やりたいことを明確にしていくことは可能です。

また、基礎学力がある人。志望理由書の作成、小論文、面接などでも、基本的な知識・思考力・文章力等は必要となるため、基礎学力が高い人ほど有利であることは間違いないです。
Q5
総合型選抜・学校推薦型選抜にはどんな能力が必要ですか?
主に2つあると思います。

1つめはコミュニケーション能力です。志望理由書・小論文・面接等のいずれをとっても、相手の意図を読み取って「自分にはどうすることが求められているか」を理解することがとても重要です。また、自分の考えを相手に正確に伝える力も必要です。

2つめはアピール力です。志望理由も面接も、自分が大学にふさわしい人物であることをアピールしなければなりません。同じ経験であっても、その経験をどのように意味づけるのか、どのようにストーリーを構成するか、どのように伝えるのかによって、相手への伝わり方は全く違うものになりますね。面接では話し方や表情などの言語外の要素も重要です。
Q6
総合型選抜・学校推薦型選抜に学力は関係ありますか?
総合型選抜・学校推薦型選抜では、直接的な「学力試験」はないことが多いです。しかし、志望理由書や小論文、面接でも、学力が必要なことは間違い ありません。大学側も「一般選抜で合格する程度の学力がある人を取りたい」という思いがあるでしょうし、大学に入って勉強をするうえでも、高校 の勉強が身についていることは大事です。総合型選抜・学校推薦型選抜しか受けないからといって、学科の勉強を疎かにしないようにしましょう。
Q7
複数の総合型選抜・学校型選抜を受けることはできますか?
何校くらい受けるのが普通ですか?
まず学校推薦型選抜(指定校推薦と公募推薦)は専願制=受かったら入学しなければならない入試のため、同じく専願制の推薦入試(指定校推薦・公募 推薦等)と一緒に受けることはできません。総合型選抜も専願制が多いですが、場合によっては併願が可能です。

まとめると、
× 指定校&指定校 →無論
× 指定校&公募推薦 →どちらも合格したらどちらも入学しなければならないため)

△指定校&総合型選抜(併願可の場合)
総合型選抜の場合は蹴ることができますが望ましくありません)

×公募推薦&公募推薦 →どちらも合格したらどちらも入学しなければならないため)

△公募推薦&総合型選抜(併願可の場合)
どちらも合格したら総合型選抜の方を辞退するのであれば問題なし)

○総合型選抜&総合型選抜(併願可の場合)
どちらも合格した場合どちらも併願可であれば辞退することができる)

※大学によって条件が異なる場合があるので、必ず募集要項等で確認してください。
複数校の総合型選抜・学校推薦型選抜を受ける場合は合格発表日に注意してください。

例えば、
A校の公募推薦の結果が出て不合格だったから→B校の公募推薦を出願というプランは全く問題ありません。
1校しか受けない人もいれば2~3校受ける人もいます。1校しか受けない人は一般入試をメインに考えていたり、絶対に行きたい大学があるというケースです。逆に、本命の総合型選抜・学校推薦型選抜の前に、気になる大学の総合型選抜・学校推薦型選抜を受けておく人もいます。 自分がどうしたいのか。何校まで受ける余力があるのか。よく考えて入試スケジュールを立てたいですね。
Q8
自己推薦入試とはなんですか。
「少し規定の厳しい総合型選抜」といったものです。
早稲田大学の社会科学部・スポーツ科学部や慶應義塾大学の文学部、東洋大学等で行われている「自己推薦入試」という名の入試があります。資格や評定平均の条件を設けていることが多い点で、総合型選抜とは若干異なります。
しかし、この「自己推薦入試」という言葉は曖昧なもので、大学によっては総合型選抜とほとんど変わらないものもあり、公募推薦のような場合もあり ます。そのため学校長の推薦が必要なものもあれば、不要のものもあります。いずれにせよ、受験大学の募集要項をチェックしてください。

総合型選抜の出願

Q1
総合型選抜・学校推薦型選抜を受けるための
条件はありますか?
指定校推薦:大学から高校に推薦枠が来るため、欠席日数、評定平均、特定教科の履修、資格などの条件が大学によって定められています。
公募推薦:評定平均の基準や履修科目等の条件がある場合があります。
総合型選抜:公募推薦ほどではありませんが、評定平均等の条件がある場合があります。

上記の内容は一般的な内容ですので、必ず受験校の出願資格については早めに調べて確認しておきましょう。
資格が条件になっている場合は、特に語学系の学部だと、「英検○級以上取得」「TOEICスコア ○点以上」でなければ出願できないという仕組みの入試 もあります。資格は結果が出るのに時間がかかるため、早めに大学の「出願条件」を調べ、必要な資格があれば資格を受けるなど、早めのアクションが 肝心です。
Q2
総合型選抜を受けるのに高校の許可は要りますか?
高校の許可は必要ありません。学校長の推薦が必要なわけではないためです。公募推薦の場合は、学校長の推薦が必要です。

総合型選抜の場合、学校の許可は必要ありませんが、出願の際に調査書を提出する場合がほとんどなので、高校側に内緒で受けることはできないでしょ う。また、学校に伝えておけば、志望理由の添削・面接練習など、先生にサポートしてもらえることもあります。総合型選抜を受ける際は、早い段階 で、どの大学を受験するのかを、高校にしっかり伝えておきましょう。
Q3
理系でも文系の学部の推薦を受験することはできますか?
必ず受験できるとは限りません。指定校推薦などで、特定科目の履修が出願条件となっている場合があるためです。また、立候補者が多い人気校であれ ば文系学部の指定校推薦枠は文系選択の生徒に渡したいはずです。公募推薦ではそのような指定は少ないものの、学校側の推薦がもらえるかどうかがポイントになります。総合型選抜では制度的には受験できるでしょう。しかし、どの入試にせよ、受験の際には「どうして理系選択なのに文系学部に進学したいのか」を聞かれる可能性が高いです。なぜ理系を選択してなぜ文系学部に進学したいのかを伝える必要があります。

総合型選抜の評価基準

Q1
合格の基準はなんですか。
どの大学にも共通していえる合格の基準は、「大学が求めている人物像と一致する人かどうか」という点です。大学側に、「ぜひ入学してもらいたい」と思ってもらえるように自分をアピールすることが大切です。そのためには、まず大学の求める人物像を理解することが必要です。「こういう意欲を持った人がほしい」「こういう貢献をしてくれる人がほしい」というように、大学にはほしい人物像があります。それをアドミッションポリシーといいます。大学のHPや募集要項に掲載されているので、募集要項は隅々までよくチェックしましょう。
Q2
総合型選抜は合格しやすいですか?
合格しやすいかどうかは、なんとも言えません。
総合型選抜は「学力不問の入試」というイメージを持つ人もいますが、大学受験においてラクな道というものはありません。

一般選抜(一般入試)も総合型選抜・学校推薦型選抜も、合格のためには相応の努力が必要です。また総合型選抜・学校推薦型選抜は、一般選抜とは異 なる能力も求められます。試験内容をよく調べて、自分の長所が生かせる大学・入試方式を選べると良いでしょう。
Q3
総合型選抜は難しいですか?
対策をすればするほど合格の可能性が高まります。この点は一般選抜と同様ですね。
「総合型選抜・学校推薦型選抜は時間がかかりそう」という声をよく聞きます。しかし、対策をしっかりと行い、良い志望理由を書き、自分の思いを伝 えることができれば、決して合格が難しいわけではありません。
受けるからには合格を信じて本気で取り組むことが大切です。
Q4
大学のレベルと受かりやすさはイコールですか?
そんなことはありません。やりたいことがきちんとアピールできるかどうか、自分にあった試験形態であるかといったことが、総合型選抜・学校推薦型選抜で受かるか否かの大きな判断材料です。いくら倍率が高くて、一般的に「難しい」と言われている大学でも、自分にあった大学を選んでいれば、合格は決して難しい話ではないでしょう。
まずは、やりたいことをよく考えて、自分に合った大学を選ぶことが重要です。
Q5
総合型選抜は評定が低いと受からないでしょうか?
評定平均が低いから合格できないということはありません。総合型選抜は人物像を重視する入試であり、過去の成績に関してはあまり重視しない大学が 多いからです。しかし、高校の勉強の成績は一つの判断基準になりますし、できるだけ努力して学校の成績を伸ばすことは大切です。
Q6
活動実績や内申は本当に関係ないのでしょうか?
志望理由書の内容が良ければ関係ないでしょう。総合型選抜・学校推薦型選抜は、実績・資格・成績などの過去の経験や能力だけでなく、どんな考えを持っているか、どんな意欲を持っているかという部分が重視されます。そのため、志望理由書の内容が具体化されていれば、問題ないと言えます。
志望理由では「なぜその大学でなければならないのか」をしっかり伝えることが重要です。
「この人なら大学に入って活躍してくれるだろう」と思わせるような人材であることをアピールすることが大切ですね。
Q7
指定校推薦は絶対合格できますか?
出願できれば合格の確率がきわめて高いです。しかし、近年は小論文や課題作文などで、かなり難易度の高い試験が課されることも多くなってきています。
指定校推薦では、まず高校の中で選考があります。生徒から人気の大学の場合は、まずこの壁を乗り越えなければなりません。校内選考では評定と、欠席日数が重要になります。校内の選考を通って出願すれば、受かる確率が高いと一般的には言われています。いずれにせよ、まず校内での選考を通るように、高い評定をとる、欠席日数を少なくすること、また、志望理由をよく考えておく、小論文の対策をしておくということは意識しておきましょう。

総合型選抜の試験対策

Q1
総合型選抜にはどんな試験がありますか?
次の5つがポピュラーです。

• 志望理由(その他書類)
一次試験として、志望理由や自己PRなどを記入する文章を出願の際に提出するケースが多いです。「エントリーシート」「自己推薦書」など大学により名称が異なります。これらの書類では、大学側の求める人物像と一致している人物かどうかや、文章力が見られます。自分を上手くアピールしましょう。そのためには「やってきたこと」だけでなく、「考えたこと」や「成長した点」を語ることが大切です。

• 小論文
文章力、論理性、問題発見力、基礎学力等が見られます。また、与えられた問題やテーマに対して、その場で対応できるかどうかもポイントです。どんな問題が出ても適切に解答するために、文章を書く習慣をつけ、社会知識や受験する学問分野の背景知識をつけておくことも重要です。

• 面接
直接のやりとりを通して、志望理由の深掘りや大学への理解度、熱意等を見られます。面接官の意図を汲み、適切に答えられるかどうかがポイントとなります。志望理由を事前に読んで深いところまで説明できるようにしておきましょう。また面接には個人面接の場合と集団面接の場合、基礎知識の有無を確認する口頭試問がある場合もあります。

• プレゼンテーション
自分のことをどれだけアピールできるかが大切です。大学の求める人物に合致していること、自分の熱意や意欲を伝えましょう。同じ内容を話していても、語り口や構成一つで相手への伝わり方が変わります。入念な事前準備とプレゼンテーション練習が必要です。

• グループディスカッション
与えられたテーマで、受験生同士がディスカッションをするという試験です。
一緒に取り組む受験生と協働する力や、瞬時の判断力・対応力が求められます。与えられるテーマは大学や学部によってさまざまです。
Q2
どの試験の配点が高いですか?
大学によっては各試験の配点を公表していることがあるので、募集要項で確認してみてください。一般的には志望理由書の配点が高いといえます。総合 型選抜は人物像の評価を重視する入試だからです。一次試験では調査書以上に、志望理由書が重視されると思って良いでしょう。また、各試験におい て、学力の3要素のどの部分を見ているかを明記している大学もあります。
例えば小論文では、学力の3要素の1つ目の「知識・技能」を見ている大学もあれば、3つ目の「主体性」を見ている大学もあります。これらは試験対 策のヒントにもなるので、確認しておきましょう。
Q3
アドミッションポリシーってなんですか?
「大学の入学を許可するにあたっての方針」です。
つまり、大学がどういう能力・適性・意欲を持った人材を求めているか、どういう人に入学してほし いかを示したものです。総合型選抜・学校推薦型選抜においては、志望大学のアドミッションポリシーを理解し、自分をそのアドミッションポリシーと 合致させなければなりません。ですので、募集要項では一番先にその部分を読み込むことが大切です。
Q4
どんな準備をすればいいですか?
出願書類の準備、面接や小論文等の試験対策が必要です。出願準備には長い時間がかかりますので、募集要項が発表される前から準備を始めることが大切です。さらに詳しい試験対策についてはこちらのページで解説しています。
Q5
いつ頃に結果が分かるのでしょうか?
大学によって異なりますが、ざっくり言うと年内に決まることが多いです。
2020年度より下記のように改められました。

総合型選抜:出願は9月以降、合格発表は11月以降
学校推薦型選抜:出願は11月以降、合格発表は12月以降
Q6
受験スケジュールを教えてください
出願 →1次発表 →2次試験(小論文・面接など)→合格発表という流れが多いです。
併願可能な総合型選抜を受験する場合、入学辞退できる期日を調べておくと、受験のスケジューリングがしやすくなります。
Q7
複数受験する場合の注意点はありますか?
まずは、どちらの大学も併願可能かどうかを確認しておくことです。例えばどちらも「学校長の推薦が必要」な場合はどちらも「合格したら入学しなけ ればならない」ということなので、併願はできません。
また、出願日、試験日、合格発表日、入学手続きの締切日を確認して、受験のスケジュールを立てることです。出願日が近いと書類作成が大変ですし、先に受ける大学の入学手続き締切日と、後に受ける大学の合格発表日との兼ね合いを考える必要があります。
Q8
不合格だった場合、
一般入試で同じ大学を受けたら受かりにくいですか?
そんなことはありません。この質問は大学のHPの「入試Q&A」に掲載されていることも多く、「不利になる」と回答している大学は見たことがありま せん。大学側は受験者が多いほど嬉しいのですし、総合型選抜・学校推薦型選抜も、一般選抜も受験することで、なおさら「この大学に行きたいのだ な」と好印象を持たれることはあったとしても、それで不利になるということはないのでしょう。
総合型選抜・学校推薦型選抜で絶対に合格したい!という人は、十分な対策をしていきましょう。
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